見出し画像

盲導犬体験会を実施しました

 11月2日、日本盲導犬協会仙台訓練センターさんの御協力で、盲導犬体験会を行いました。
 普段は白杖(はくじょう)や手引きで歩く児童生徒に、将来の自立に向けて考えてもらう機会として企画しました。


3頭の盲導犬がやってきました

 まずは、訓練センターの指導員の方から講話をいただき、盲導犬の役割や育成方法、盲導犬との生活について理解を深めました。

 盲導犬の仕事は、
  ① 角を教える
  ② 段差を教える
  ③ 障害物を教える
という3つの基本的な仕事を組み合わせて成り立っているそうです。

 

初めて盲導犬と触れ合う中学部生徒たち

 盲導犬に向いている犬種は、主にラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバーだそうです。従順で賢い・順応性が高い・人を誘導するのに適した大きさ・社会に受け入れられやすい優しい顔立ち等が特徴です。(日本盲導犬協会のウェブサイトより)

講話の間、おとなしく座っている盲導犬

 盲導犬たちはとても賢く、講話の間も全く吠えることはありません。指導員さんの指示でその場に待ち続けます。一般の犬と吠え合うこともありません。
 一方で、指導員さんが「遊んでいいよ」と指示を出してボールを渡すと、人(犬?)が変わったように、はしゃぎながら楽しく遊びます。

盲導犬に装着するハーネスを触らせてもらいました。
自らハーネスに入っていく盲導犬

 声をかけると、盲導犬自らハーネスに入っていくように訓練されています。

これは何の袋でしょうか?

 盲導犬は、公共の施設にも入ることがありますので、排便のしかたまでしっかり訓練されています。
 画像は、おしっこやうんちの袋を装着しているところです。袋を装着しても、ユーザー(使用者)の指示があるまではがまんしているそうです。


座って指示を待つ盲導犬

 いよいよ、外に出ての歩行体験です。
 「ウエイト(WAIT)」(待て)の指示を出したので、ハーネスを持っていませんが、逃げたりすることもなく、次の指示を待っています。

「ゴー(GO)」と声をかけると歩き出す盲導犬

 ハーネスを左手で持って、「ゴー(GO)」と声をかけると、盲導犬が歩き始めます。

盲導犬と歩く小学部児童

 小学部児童は、学校の敷地内での歩行体験です。
 「盲導犬が歩くスピードが速くて驚いた!」
 歩く速さは、ユーザーが決めます。
 よくできたときには、「グッド(GOOD)」と言ってほめます。

 障害物の前に来ると、盲導犬が止まって教えてくれます。

公園の入り口で障害物を避けて誘導しています。


「ストレートゴー(STRAIGHT GO)!」


盲導犬に誘導されながら歩く高等部生徒


信号機のところで止まる盲導犬

 信号機や交差点でも、盲導犬が止まって教えてくれます。
 盲導犬には信号や標識は分かりませんので、ユーザーが車の音や周囲の様子などから安全を確認し、盲導犬に指示を出します。

 交差点などで視覚障がい者を見かけたときには、「今は赤です」「青になりました」の一言をお願いします。安全に横断することができます。


ありがとうございました

 「大人になったら一緒に暮らしたい」と話す児童もいました。
 児童生徒たちは、体験会を通して、将来の自立や生活のスタイルについて気づきを得たようです。

 3頭の盲導犬、日本盲導犬協会仙台訓練センターの指導員のみなさん、本当にありがとうございました。